記 事
インタビュー 神谷 高締さん 大洋手袋製造有限公司常務 ●最高級技術の継承をめざす 日本と世界をつなぐ

中国の深センにバッグエ場を構える大洋手袋製造有限公司。
工場を04年に移転し、新規稼働した頃から欧米高級ブランドのオーダーが大幅に増えている。
今後はさらに高い技術の継承をめざす。

新工揚スタートからもうすぐ2年です。

新規取引を振り返るとイタリアが5件、スペイン2、ニューヨーク3、フランス2、アジアからも二つ。
欧米との取引が本当に加速しました。
現在も引き合いがいくつもある状況です。
ファッション先進国は高齢化や人手不足で産地が縮小しています。
既に欧州では中国からの高級製品にかかる関税も大幅に下がりました。
この2,3年でスーパーブランドをはじめとするモノ作りが大きく変わったわけです。


生産がシフトしている理由は。

シフト先は完全に華南地区です。
フリーポートで集積効果のある香港に隣接し、大陸への輸入が非常にこなれています。
外資系タンナーも工場や倉庫を設けています。
広州で開かれている展示会も規模が年々大きくなっています。
当社が欧米から受注する商材も小売価格350~500ドル中心と、かなり高額化しました。
中には1000ドル超もあります。
規模が大きいだけでなく品質、質感というレベルで世界に発信できる工場と評価されている実感はあります。

ビジネスの現状と今後は。

新工場スタート後、当初は日本向け6割を維持するつもりでしたが、欧米と5割ずつになっています。
日本以外の国との取引は累計100万本を超えました。
作り込む商品が増えたので月産6万個、年問70万個ぺースで稼動しています。
米国取引先から最高級の技術を持ったクラフトマンを紹介してもらうことになりました。
向こうで技術を伝えるのが困難な状況と聞いています。
機会があればここでより高度な技術を吸収・継承していきたい。
特殊ミシンや大型革すき機など設備の充実にも取り組みました。
既に爬虫類のバッグを内製化したり、38万円以上する高額品を年問1200本出荷しています。
ーフロア・2000平方メートルの3階建て工場2棟と、宿舎を作る2期工事は内装に着手する段階です。
自社のレベルアツプや相乗効果が狙える他社の受け入れも検討中です。
忙しくてしぱらく日本へ戻れませんでしたが、日本と世界をつなぐ新規ビジネスも考えたいですね。

  <繊研新聞・2006年3月27日>
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