記 事
繊研新聞・2003年2月4日刊
中国にバッグ大型工場 大洋手袋製造有限公司月産能力16万個

 バッグメーカーの大洋手袋製造有限公司(本社大阪府堺市)は既存工場の生産能力が限界に近づいたため、このほど中国・深セン市に2万5千平方メートルの敷地を確保し、直営工場を建設、来年中の稼動をめざす。
4階建て、延べ床面積8千平方メートルで、フル稼働すれば月産16万個となり、高級バッグの工場としては前例のない規模。
敷地に余裕があるため、靴、アクセサリーなどの日系工場を誘致し、世界のバイヤーが一カ所で商談できるファッション工業区への発展も展望している。

 新工場は深セン空港から車で40分、片側4車線の高速道路に面した好立地。
来年中に工場、従業員宿舎、託児所、発電所などの付帯設備を完成させる。
工場の5階には、1千平方メートルのショールームを作る。
温水シャワー付きの宿舎など高級ホテル並みの設備、ファッション企業らしい建物とし、優秀な人材が確保できるようにする。

 完成すれば、注文を断ってきた企業にも対応できるようになり、欧米著名ブランドなどの生産請け負いも視野に入れている。
中国市場への販売の拠点にも位置づける。
新工場建設に伴い、近接の既存工場は閉鎖、当面は既存工場と同じ500人規模でスタートする。
 新工場が完成した後、バッグを除くファッショングッズ、アパレルなどの企業を誘致する。
高級品を扱う日本企業が対象で、中国での労務管理、工場運営のノウハウを提供するという。
「バイヤーがワンストップで、さまざまなファッションアイテムを企画、発注できるという相乗効果」(神谷高締常務)をねらう。
巨大なショールームを作るのはそのためで、世界市場を開拓していく計画だ。
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